中古住宅を買うまでの道のり-3

ある日の相談者

前回お話した中古住宅のインスペクションができなかった。prevその後のお話です。最終的にこの家を買うかどうか、その判断はどうなるのでしょうか。

中古住宅購入前に、住宅診断(インスペクション)が出来ないケース、この場合は、購入を検討している方ご自身の目で見て確認する他ありません。

私が、この時にできるアドバイスは、希望する物件のどういうところを見た方がいいか、あるいは、不動産屋に、どういうことを尋ねるべきか、何を確認したら良いかなどになります。そのために、相談者の方の話をまずはしっかりと聞いて、不安があるのはどういうところかなどのお話をしていきます。

見た目にはわかりずらいと言われる、床下や天井裏の様子など、もしかしたら、不動産屋の方は知っているかもしれません。あるいは、その場で、見せてくれるかもしれません。この時は、数枚の写真を提示してくれたということでした。このような対応は、一つの安心材料になりますね。この時の対応が、悪い、例えば、あえて隠すような感じだったとか、不信感につながるようなことがあれば考えものです。

ずばり、こんなこと聞いてもいいのかしら?と思わずに、気になることは質問した方が良いです。

この時の相談者は、「予算に限りがあるので、もう少し安くならないか、もう少し築年数が経っていない建物がないか。」そう思いずっと物件を探していたと言います。そうやって、時間をかけて、じっくりと見ていくと、おそらくだんだんと分かってくるはずです。

このご夫婦も、自分たちが住みたい場所では、これ以上安くて良い物件はないだろうと思い始めていました。

日本の場合、建物の価値は、年月が経てば、どんどん下がっていきます。つまり、中古住宅を購入するほとんどの場合、価格はその土地の価値で決まっているようなものです。

便利な場所に住みたいということは、それだけ土地の価格が高いということになりますので、必然的に安く中古住宅を手に入れることが難しくなるのです。

自分たちが希望しないエリアでは、もっと良い物件が安く売られているのに、なぜ?と思いますよね。中古住宅を探している多くの人は、その家を比較してしまいます。そうすると、向こうの物件の方が安くてきれいだし、どうしよう?と迷いが出てきたり、もう少し待てば、安い物件に出会えるのではないか?などと思うようになります。

このご夫婦には、ご実家に帰らないのであれば、その持ち家を売ることで、購入資金を増やせる可能性があること。購入資金を増やすことが出来れば、もう少し新しい住宅を購入できるかもしれないことを伝えます。

そこで、持ち家が売れるかどうか?仮に売れるとしたらどのくらいで売れるだろうか?まずは、この部分の可能性を探ってみましょうとお話をしました。

これを「住宅査定」と言います。ただし、その前にお伝えしたことは、ご夫婦も不便だから帰りたくないと言われている場所です。高値で売れることは当然難しいということ。そして、査定額が出たとしても実際の買い手が見つかるかどうかはわからないということ。

この時、今度は売主側になり、実家をリフォームするにはこれだけお金がかかったのだから、そんなに安い価格では売るのはもったいない。という思いが頭をよぎります。しかし、売買の現状は先ほど言ったように、土地の価値ありきです。

中古住宅の売買、本当に難しいですね。

住宅査定の結果を持って、私がアドバイスしたことは、投資家でもない限り、損か得かという考え方ではなく、そこに住むことで、どういう生活ができるか、どういう生活をしたいのか、その事がご家族に何をもたらすのか。を考えた方が良いということ。

このご夫婦の場合は、そろそろ、決断をする時だったのかもしれません。これから先、不便な生活をしたくないという思いの方が強かったご夫婦は、自分たちが過ごしたい場所で過ごすことを決断をされました。ご実家は、買い手が見つかるまで、その後も手入れをしながら維持されることになりましたが、それも致し方ないことです。

ご家族だけでは、決断しにくい事柄も、ひとつひとつ考えをまとめながら、できる限りの可能性を探りながらすすめていきます。それがじゅうmado宇部を利用いただく理由です。相談予約

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